
井戸掘りのページ
井戸掘り
(全て手掘りです)
人にとって水は命と言える程大事なものです
災害時には必ず水の確保が問題になりますが、ペットボトルを貯蔵というのはあまりに量的に不足ですね
私の子供の頃は家に井戸がありました、当時水道はありませんでしたので井戸しか水を得る方法がなかったからです
もちろんご近所さんも井戸をお持ちの家が多くありました
非常時には水道が使えなくなります、やはり井戸が欲しいということで、手堀りで井戸を掘ることにします
6月に友人に頼まれて掘った井戸です、とりあえずロープポンプで水を汲み上げてみました 深さは10メートルです
どうやって井戸を掘るのか?
最初に井戸の穴の大きさですが、私の場合4~5メートル辺りまでは直径20~30センチ程の穴を掘ってゆきます
その道具ですがスコップや穴掘り専用のスコップでは当然深さに限界があるので道具を作る必要があります
私の場合は市販品の道具を加工して掘り器を作ります
右の写真は私が井戸掘りに使う主な道具です
いずれも穴を掘るためのもので市販品です
このままでは深い穴が掘れませんのでパイプを繋ぐことができるように加工します


私が使っているパイプは25ミリと30ミリの角パイプです、パイプは繋ぎ合わせて深い穴を掘ってゆきますので角パイプを使ったほうが繋ぎ目に回転のストレスがかからないので良いのです 近くの鋼材屋で入手できます
ドリルで穴をあけてボルト締め、できれば溶接が良い(溶接機はネットで¥3500で入手家庭用100vで使え強度も全く問題ありませんでした)


実は道具類はどこにも売っていないのです、使えそうなものを見つけてこのように加工するか、ネットで井戸として検索してみると皆さん色々と知恵を出して井戸を掘っておられますのでそれらを参考にするのも良いかと思います
この道具が少しネックになるかもしれませんが、ここで諦めては先には進めません
実際にこれらの道具を使って、近くの小学校(指定避難所)で井戸掘りプロジェクトとして皆さんで井戸を掘っている映像があります、穴掘り時間は1時間程でしたが、ご覧のように手で回転させながら掘っていきます
基本的にはこのスタイルで先をドリルに変えたり、石など硬いものがあったりした場合は、パイプで突いたりしながら、地道に掘ってゆきます
この後井戸を掘り続けて、井戸からは水が出ています、小学校なので現在は校長先生が井戸の囲いを作って下さいました、非常時にはこの井戸の水が役に立つと思います、皆さんご苦労様でした

実際に掘ってみないとわからないので体験中です


地元FM局の取材です
右側は校長先生
女性も参加体験中


地元ケーブルテレビさんも取材に来て下さいました
皆さんが井戸掘り体験


井戸ポンプを取り付けました 水が出ます
校長先生が井戸の囲いを作って下さいました

井戸水を汲み上げる
井戸水を汲み上げる方法はいろいろあります
ジブリのトトロの中で出てくる昔ながらの手押しポンプや
現在の家庭ではごく標準の電気ポンプがありますが、停電になると電気ポンプは動きませんよね
もう一つあまり知られていないロープポンプというものがあります
このロープポンプは発展途上国などで高価なポンプが入手できない地方でよく使われています
仕組みはとても単純で細い塩ビ管の中にロープを通してエンドレスに回転させます
それだけでは水が上がりませんのでロープに塩ビ管の内径に合わせた弁が等間隔に付けてありその弁が水を持ち上げてくる仕組みです
自転車の車輪を使ってロープを井戸穴に戻しています穴の底でも同じようにロープを反転させています、単純な構造です
現在はモーターで汲み上げていますが手で車輪を回す手動でも水はあがります
このロープポンプは実は他のページで紹介していますソーラー蓄電池で動いています
太陽光さえあれば水を汲み上げる事ができる自立したシステムです
手掘り井戸で手作りのソーラー蓄電池で動かす防災井戸になります
これさえあれば何が起ころうと大事な水は確保でき安心ですね

ロープポンプの構造と動作がわかるように模型を作りましたので映像を載せておきます、模型といってもパイプ部を長くすれば水はちゃんと上がってきます